小倉競馬場の特徴とコース傾向を芝・ダートに分けて解説

福岡県北九州市にある小倉競馬場は、2~3月と7~9月の2期によって開催される競馬場で、モノレールと直結しているのでアクセスのいい競馬場となっています。

小回りコーススパイラルカーブが設けられているので、スピードが出やすくスリリングなレースが楽しめることでも知られています。

この競馬場では小倉記念、小倉大賞典、北九州記念、小倉2歳Sといった重賞レースが行われ、夏競馬開催時には西日本の主場として盛り上がります。

小倉コースの特徴

 小倉競馬場は2コーナー付近の小高い丘やスパイラルカーブの影響でスピードが出やすく、ハイペースなレースが多くなります。

また丘を越えるとあとは上りがなく、スタミナの消耗が少なくなるため、逃げ・先行馬が有利な傾向にあります。

 しかしながら、開催後半では馬場が荒れてくることもあり、差し馬や追い込み馬がガンガン飛んできてレースが荒れやすくなります。

 小倉競馬場の芝コースは、冬開催では内枠が有利で、夏開催は外枠が有利になるというセオリーがあります。

これをダートコースでも比べると、ダートは基本的に小回りコースの影響もあり、内枠がずっと有利です。

 小倉競馬場は基本的に荒れやすいレースが多く、血統、戦績、騎手といった様々な要素を総合的に判断したうえで予想をしなければならないため、玄人向けのコースともいえるでしょう。

【傾向まとめ】

・芝コースは冬開催内枠有利・夏開催外枠有利

・ダートは内枠有利

・ハイペースが多く、逃げ・先行が好成績

・荒れやすく穴馬に注意

 

 

★芝コース★

小倉コース/芝1200m

 重賞の北九州記念、小倉2歳Sが行われる舞台となっており、小倉開催の芝レースのおよそ半分がこのコースでのレースとなります。

 向正面を発走し平坦な小回りコースを走ることから、内枠の先行馬に展開が向きやすくなっています。

しかしながら開催後半は馬場が荒れて、先行馬には厳しい展開になりやすいことから、差し馬が後ろから突っ込んできた、というパターンがよく見られます。

 血統に関しては、向き不向きの差はそこまでありません。

強いて言うならば、タイキシャトル産駒とマツリダゴッホ産駒が若干好成績を残している程度です。

とにかくスピードの出やすい馬を中心に馬券を組み立てていくといいでしょう。

 騎手では地元九州出身の浜中俊騎手と川田将雅騎手、藤岡康太騎手が好成績を残しています。

特に夏競馬での浜中騎手と川田騎手は2~3回に1回馬券に絡むので、軸として信頼できる騎手でしょう。

【傾向まとめ】

・内枠の先行馬有利(スピードタイプなら買い)

・血統による有利不利は少ない。強いて言うならタイキシャトル産駒とマツリダゴッホ産駒

・川田騎手、浜中騎手、藤岡康太騎手が好成績

・特に浜中騎手、川田騎手は地元なので要チェック

・「テイエム」の馬はよく走るので注意

 

小倉コース/芝1700m

 スタンド前を発走し、芝コースを1周するコースとなっています。

速い→遅い→速いという緩急のつきやすいレースが多いので、基本は先行馬を中心に買うといいでしょう。

 これが開催後半になると、ペースは一緒でも馬場の荒れ具合から外から差し馬が来ることがよくあります。

開催後半は外枠にいる差し馬に注目しましょう。

 血統ではマンハッタンカフェ産駒、キングカメハメハ産駒が好成績を残していて、特にキングカメハメハ産駒はスピードでの決着に強いので、注目しておきましょう。

 ここでは川田騎手を特に注目したいです。

このコース条件であれば、2回に1回2着以内に入っているという強力なデータがあります。

よって、夏競馬開催中の小倉での川田騎手は馬単マルチなんかの軸にしてみるのも良いと思います。

【傾向まとめ】

・先行馬が有利→開催後半は差し馬に注目

・マンハッタンカフェ産駒、キングカメハメハ産駒 特にキングカメハメハ産駒には注目

・川田騎手(2回に1回は連対している)

 

小倉コース/芝1800m

 重賞小倉大賞典が行われるコースとなっています。

スタンド前を発走し、すぐにコーナーを迎えるのでスローペースになりやすく、内枠でロスなく回れる先行馬が有利な傾向にあります。

ちなみに外枠は、脚を使わされるので不利な傾向にあります。

その傾向は、特に開催前半に顕著になっているので注目です。

 血統ではスペシャルウィーク産駒、ディープインパクト産駒、ダイワメジャー産駒が好成績を残しています。

好走率も高いスペシャルウィーク産駒と回収率が高いダイワメジャー産駒には注意がいるでしょう。

 ここでも川田騎手の活躍が目立ち、このコースでも2回に1回のペースで馬券に絡みます。

馬単マルチで買う際は、川田騎手を軸で押さえておくといいでしょう。

また浜中騎手、和田竜二騎手も好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・内枠の先行馬が有利(特に開催前半は狙い目)

・スペシャルウィーク産駒、ディープインパクト産駒、ダイワメジャー産駒が好成績

・川田騎手に注目(連対率5割近く)

・和田騎手、浜中騎手も好成績

 

小倉コース/芝2000m

 重賞小倉記念が行われるコースとなっています。

スタンド前の直線ポケットを発走するコースで、レースのメンバーや多い脚質によってペースが変動するので、予想には工夫が必要です。

 傾向ですが、下級条件では先行馬の勝率が高く、上級クラスになると差し馬や追い込み馬の台頭も多くなっていきます。

小倉記念では、勝ち馬は番手で回った馬になることが多いですが、2~3着では差しや追い込みタイプが台頭しており、展開をよく読んでいく必要があると言えるでしょう。

 血統ではハービンジャー産駒とハーツクライ産駒の回収率が優秀になっており、騎手では川田騎手と丸山元気騎手が好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・下級条件では先行有利、上級条件では差し馬有利になりやすい

・ハービンジャー産駒、ハーツクライ産駒が好成績

・川田騎手、丸山元気騎手の成績が優秀

 

小倉コース/芝2600m

 向正面を発走し、芝コースを1周半するコースになっています。

同じ小回りの函館や札幌と比べるとタイムが速くなる傾向にあります。

 スローペースになることが多く、スタミナのある逃げ馬の逃げ残りや先行した馬がバテたところに穴人気の馬が追い込んでくることが多くなっているので、荒れ模様のレースが多くなっています。

 血統ではキングカメハメハ産駒とハーツクライ産駒のような長距離適性を持つ血統が活躍しています。

 騎手では藤岡佑介騎手、藤岡康太騎手の藤岡兄弟が好成績を残しているという面白いデータがあります。

【傾向まとめ】

・スタミナのある先行馬有利

・キングカメハメハ産駒、ハーツクライ産駒

・藤岡兄弟が好成績(特に藤岡康太騎手は抜けて好成績)

 

★ダートコース★

小倉コース/ダート1000m

 2コーナー出口からのスタートで、逃げ馬が圧倒的に有利なコースとなっています。

下級条件のみの実施になるので、スピードに任せて行った行ったの競馬でそのまま押し切るケースというのがよくあります。

 特に内枠であれば好成績で、1番人気の信頼度が高いレースになっています。

 血統ではサウスヴィグラス産駒、スタチューオブリバティ産駒、パイロ産駒が好成績を残しています。

また、騎手では川田騎手や浜中騎手、幸英明騎手といった地元九州勢が優秀な成績を残しているので、注目しておくといいでしょう。

【傾向まとめ】

・逃げ、先行馬に有利

・サウスヴィグラス、スタチューオブリバティ、パイロ産駒が好成績

・川田騎手、浜中騎手、幸英明騎手の九州勢が好成績

 

小倉コース/ダート1700m

 スタンド前の直線入り口がスタートで、上がりがかかりやすいコースとなっていますが、最後の直線が短いために4コーナー付近で前目につけていないと厳しい展開になりやすくなるコースです。

そのために先行馬が有利となります。

 このコースでは差し馬による向正面からのマクリ合戦が多く見られ、仕掛けた馬が多くなればなるほど荒れやすくなり、何が突っ込んだかわからないようなレースになることが多くなります。

特に未勝利戦でその傾向が強く、高配当が出やすいコースとなっています。

 キングカメハメハ産駒、ケイムホーム産駒の回収率が良くなっているコースで、川田騎手がここでも好成績を残しています。

また騎手で見ると、北村友一騎手や松若風馬騎手も高い回収率を誇るので、注目しておくといいでしょう。

【傾向まとめ】

・先行、マクリで決まることが多く荒れやすい(特に未勝利戦)

・キングカメハメハ産駒、ケイムホーム産駒が好成績

・川田騎手は軸に最適 北村友一騎手、松若風馬騎手は回収率が高め

 

小倉コース/ダート2400m

 向正面を発走し、ダートコースを1周半回るコースとなっています。

古馬500万下の条件でのみ行われるコースで、ペースに緩急がつきやすく、最後はスタミナ勝負となることが多くなっています。

 このコースではダート1700m同様マクリが決まりやすくなっているため、逃げ馬の脚が止まったり、追いかけて捲った馬が最後に失速したりと荒れやすいコースとなっています。

 基本はスタミナがあって、展開に左右されずじっと我慢できる内枠の先行馬から基本に馬券を組み立てると的中率は上がります。

 血統ではディープスカイ産駒とキングカメハメハ産駒の成績が優秀で、特にディープスカイ産駒は穴をあけることがよくあるので、要チェックです。

 騎手では、若手騎手の積極的な騎乗が目立つコースとなっており、減量騎手の一発も多くなっています。

黛弘人騎手や川須栄彦騎手などが好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・内枠のスタミナタイプの先行馬有利

・キングカメハメハ産駒、ディープスカイ産駒が良績 特にディープスカイ産駒に注目

・若手騎手の好走が目立つ 黛弘人騎手と川須栄彦騎手は特に積極的に動いて好走傾向

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