パイロ産駒の特徴と傾向!得意の距離やコース、馬場状態、血統

2005年、アメリカで生まれ、現役時はアメリカで、ダートのマイル前後の距離で活躍しました。
種牡馬としては、地方馬として史上初のJpn1JBCクラシックを制覇したミューチャリ―や、Jpn2名古屋グランプリを制したデルマルーヴルなど、主にダートでの活躍馬を多く輩出しています。
今回は、そんなパイロの現役時代、及び種牡馬としての情報をまとめていきたいと思います。

パイロの基本情報

特徴

2011年度産が初年度産駒となります。現役時はダートやオールウェザーで17戦使われ、勝ち星や好走したレースはすべてダートでのものでした。気性がとても激しい馬です。

血統情報

父Pulpit、母Wild Vision、その父Wild Againという血統構成です。
父Pulpitはアメリカ産馬で、現役時はアメリカで6戦4勝の活躍で、種牡馬としては、TapitやSky Mesaなど、その後種牡馬となる活躍馬を多く輩出しました。
母Wild Visionはアメリカ産馬で、現役時は1戦1勝で繁殖入りし、この馬を含め6頭の血統登録馬を輩出しました。

★パイロ血統表★

Pulpit A.P. Indy Seattle Slew
Weekend Surprise
Preach Mr. Prospector
Narrate
Wild Vision Wild Again Icecapade
Bushel-n-Peck
Carol’s Wonder Pass the Tab
Carols Christmas

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競走成績

17戦5勝

2007年7月、チャーチルダウンズのダート6ハロンの未勝利戦でデビューし、ハナ差凌いでデビュー戦を飾りました。
その後は3戦使われたものの、勝ち切れず、2歳シーズンを終えましたが、3歳シーズンはフェアグランズのG3リズンスターステークスで重賞初制覇を飾ると、G2ルイジアナダービーも制覇し、重賞連勝を飾りました。
ただ、その後挑んだ2つのG1は、ともに離されての敗退で、クラシックG1を制覇することはできませんでした。
G1ケンタッキーダービーの後に挑んだG3ノーザンダンサーステークスを勝利しましたが、その後はしばらく勝ち切れないレースが続き、オールウェザーのG1ブリーダーズカップダートマイル6着で3歳シーズンを終えました。
しばらく放牧に出され、4歳シーズン7月から始動し、オープン競走2着後に挑んだ、サラトガのG1フォアゴ―ステークスでようやくG1初制覇を飾りました。
その後2戦は好走できず、G1シガーマイルハンデ5着を最後に引退し、日本で種牡馬入りとなりました。

主な重賞勝利

主なG1:
フォアゴーステークス(アメリカ、2009年)

代表産駒

ミューチャリー(地方所属馬、Jpn1JBCクラシック)
デルマルーヴル(Jpn2名古屋グランプリ、Jpn2兵庫ジュニアグランプリ)
ビービーバーレル(G3フェアリーステークス)
メイショウハリオ(G3みやこステークス)

パイロ産駒馬の特徴

特徴

パイロの現役時同様、産駒もダートでの出走馬が多く、地方競馬での活躍馬も多いことから、ダートで活躍することがほとんどです。
とはいえ、芝での重賞勝ち馬も出ているように、条件次第では芝でも走ることのできる馬が出るといえます。

◆通算成績(~2021.10)

通算成績 勝率 連対率 複勝率
29-32-36-635/732 4.0% 8.3% 13.3%
ダート 269-255-271-2592/3387 7.9% 15.5% 23.5%

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◆コース・距離別成績【芝コース】(~2021.10)

開催場、距離

芝での出走回数自体はそこまで多くはないですが、その中でも京都1200mと小倉1200mは回収値も高く、相性の良いコースといえます。
小倉1200mは、芝コースで最多の5勝を挙げているコースですので、出走してきたら素直に狙ってみて良いでしょう。
また、2、3着という意味では、福島1200mも良いコースといえます。
芝ではそこまで人気になることがないので、これら3コースに出てきた時は意識してみて良いといえるでしょう。

◎勝率上位の10コース

開催場、距離 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
京都・芝1200 3-2-3-16/24 12.5% 20.8% 33.3% 178% 112%
函館・芝1200 2-1-0-16/19 10.5% 15.8% 15.8% 96% 45%
新潟・芝1000 3-0-3-29/35 8.6% 8.6% 17.1% 84% 54%
新潟・芝1800外 1-0-0-11/12 8.3% 8.3% 8.3% 39% 14%
小倉・芝1200 5-5-8-50/68 7.4% 14.7% 26.5% 165% 77%
新潟・芝1200 1-0-0-13/14 7.1% 7.1% 7.1% 55% 19%
福島・芝1200 3-4-3-36/46 6.5% 15.2% 21.7% 25% 130%
中京・芝1600 1-1-0-15/17 5.9% 11.8% 11.8% 33% 48%
阪神・芝1600外 1-0-2-14/17 5.9% 5.9% 17.6% 63% 67%
中京・芝1200 1-0-1-16/18 5.6% 5.6% 11.1% 66% 102%

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距離

1200mの勝ち星が圧倒的に他の距離より多く、また、率も高いので、芝では1200mで狙うのが妥当といえます。
1800m以下の距離で勝ち星がありますが、1800mでの期待値はかなり低く、芝では1600m以下の距離適性の種牡馬と考えて良いでしょう。
ダート種牡馬であることから、芝で馬券に絡む機会は少なく、回収値も全体的に低いので、あまり芝では狙う種牡馬とは言えません。
ただ、勝率の高いコースと照らし合わせ、主に下級条件で馬券に絡みますので、メンバー的に混戦の時のスパイスとして期待してみるのは良いでしょう。

距離 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1000m 3-0-3-33/39 7.7% 7.7% 15.4% 76% 49%
1200m 16-18-18-205/257 6.2% 13.2% 20.2% 82% 74%
1400m 4-8-5-150/167 2.4% 7.2% 10.2% 60% 55%
1600m 5-4-7-118/134 3.7% 6.7% 11.9% 46% 49%
1800m 1-2-0-74/77 1.3% 3.9% 3.9% 6% 10%
2000m 0-0-1-31/32 0% 0% 3.1% 0% 39%
2200m 0-0-0-6/6 0% 0% 0% 0% 0%
2400m 0-0-0-4/4 0% 0% 0% 0% 0%
2500m~ 0-0-0-6/6 0% 0% 0% 0% 0%

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◆コース・距離別成績【ダートコース】(~2021.10)

開催場、距離

明らかにダートでの活躍が目立つこともあり、全体的に回収値はそれほど高くはないといえます。
その中で、函館1700mや札幌1700m、小倉1700mといった、ローカルコースの1700mの活躍が目立ちます。
他にも1000mでの活躍も目立っており、夏競馬で使用される競馬場と相性が良いといえます。
直線に坂のあるコースでランクインしているのは中京1400mくらいで、直線で坂のないコースの方が良い種牡馬ともいえます。
そして、小回りや、直線の短いコースで活躍しやすい種牡馬といえるでしょう。

◎勝率上位の10コース

開催場、距離 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
札幌・ダ1000 3-1-2-13/19 15.8% 21.1% 31.6% 70% 87%
函館・ダ1700 6-4-4-30/44 13.6% 22.7% 31.8% 46% 155%
中京・ダ1400 14-11-7-77/109 12.8% 22.9% 29.4% 95% 73%
札幌・ダ1700 8-6-3-46/63 12.7% 22.2% 27.0% 114% 57%
京都・ダ1200 19-14-10-110/153 12.4% 21.6% 28.1% 78% 89%
小倉・ダ1700 14-14-4-90/122 11.5% 23.0% 26.2% 77% 111%
京都・ダ1400 16-13-18-108/155 10.3% 18.7% 30.3% 62% 89%
函館・ダ1000 3-3-6-18/30 10.0% 20.0% 40.0% 63% 79%
福島・ダ1700 10-6-8-78/102 9.8% 15.7% 23.5% 61% 63%
小倉・ダ1000 5-4-5-38/52 9.6% 17.3% 26.9% 39% 67%

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距離

コースの項目でも述べましたが、1000mや1700mといった距離での率の高さが目立ちます。
ただ、2000m以上の距離でなければ、比較的どの距離でも率は高めで、様々な距離での活躍が見込める種牡馬といえるでしょう。
とはいえ、1800mを超えてくると、勝率が下がってくるので、基本的には1700m以下で狙えるといえます。
幅広い距離に対応しているダート種牡馬ということで、地方競馬でも重宝され、地方競馬のリーディング種牡馬上位になっているのも頷けます。
ただし、3歳夏までの活躍が多く、3歳秋以降の勝率がかなり下がる早熟種牡馬ということで、狙う馬の年齢には注意しましょう。

距離 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1000m 11-8-13-69/101 10.9% 18.8% 31.7% 52% 74%
1200m 66-73-70-717/926 7.1% 15.0% 22.6% 63% 73%
1400m 68-56-65-557/746 9.1% 16.6% 25.3% 77% 76%
1600m 21-19-15-204/259 8.1% 15.4% 21.2% 82% 66%
1700m 38-30-19-244/331 11.5% 20.5% 26.3% 75% 92%
1800m 49-59-68-593/769 6.4% 14.0% 22.9% 68% 87%
1900m 3-2-8-36/49 6.1% 10.2% 26.5% 213% 108%
2000m~ 4-1-6-58/69 5.8% 7.2% 15.9% 30% 58%

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◆枠番傾向(~2021.10)

全体

全体的には内外で大きく差があるというわけではありません。
ただ、どちらかというと外側の枠の方が勝率は若干高いといえるでしょう。

枠番 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 24-35-30-351/440 5.5% 13.4% 20.2% 62% 65%
2枠 36-22-40-362/460 7.8% 12.6% 21.3% 71% 79%
3枠 28-40-35-396/499 5.6% 13.6% 20.6% 36% 72%
4枠 38-29-39-421/527 7.2% 12.7% 20.1% 92% 76%
5枠 39-48-44-420/551 7.1% 15.8% 23.8% 64% 82%
6枠 50-35-35-424/544 9.2% 15.6% 22.1% 74% 72%
7枠 38-34-43-455/570 6.7% 12.6% 20.2% 60% 69%
8枠 48-52-49-470/619 7.8% 16.2% 24.1% 86% 78%

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芝コース

枠ごとの勝ち数がそれほど顕著に偏っているわけではないですが、5枠は少し割引といえるでしょう。

枠番 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 2-8-1-64/75 2.7% 13.3% 14.7% 44% 46%
2枠 5-1-5-54/65 7.7% 9.2% 16.9% 155% 54%
3枠 4-6-6-63/79 5.1% 12.7% 20.3% 37% 112%
4枠 3-3-5-64/75 4.0% 8.0% 14.7% 26% 47%
5枠 3-4-4-100/111 2.7% 6.3% 9.9% 18% 42%
6枠 6-3-2-86/97 6.2% 9.3% 11.3% 45% 71%
7枠 3-2-6-98/109 2.8% 4.6% 10.1% 103% 50%
8枠 3-5-7-106/121 2.5% 6.6% 12.4% 41% 34%

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ダートコース

気になるほどの顕著な差はないですが、5枠から外の枠の成績が良いといえます。

枠番 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 22-26-29-281/358 6.1% 13.4% 21.5% 67% 70%
2枠 30-21-35-299/385 7.8% 13.2% 22.3% 54% 84%
3枠 24-32-27-324/407 5.9% 13.8% 20.4% 37% 64%
4枠 35-25-32-346/438 8.0% 13.7% 21.0% 107% 82%
5枠 36-43-40-306/425 8.5% 18.6% 28.0% 78% 95%
6枠 44-31-32-331/438 10.0% 17.1% 24.4% 82% 73%
7枠 33-31-35-348/447 7.4% 14.3% 22.1% 40% 69%
8枠 45-46-41-357/489 9.2% 18.6% 27.0% 99% 86%

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◆馬場適性(良、稍重、重、不良)(~2021.10)

芝コース

出走回数は少ないとはいえ、重馬場の成績が優秀といえます。
単勝回収値も高く、重馬場で出走してきたら単勝勝負でも面白いでしょう。

馬場状態 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
芝・ 良 22-27-29-516/594 3.7% 8.2% 13.1% 59% 51%
芝・稍重 1-2-6-79/88 1.1% 3.4% 10.2% 13% 82%
芝・ 重 6-2-1-34/43 14.0% 18.6% 20.9% 114% 63%
芝・不良 0-1-0-6/7 0% 14.3% 14.3% 0% 25%

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ダートコース

ダートも重馬場の成績が優秀で、率も回収値も高いといえます。
逆に、不良馬場の時は勝率が下がっており、勝ち切りにくいといえるでしょう。

馬場状態 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ダ・ 良 151-146-158-1522/1977 7.6% 15.0% 23.0% 61% 79%
ダ・稍重 67-51-63-588/769 8.7% 15.3% 23.5% 80% 72%
ダ・ 重 38-31-32-321/422 9.0% 16.4% 23.9% 116% 84%
ダ・不良 13-27-18-161/219 5.9% 18.3% 26.5% 42% 82%

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◆血統相性(~2021.10)

サンデーサイレンスを持たない血統ですが、社台スタリオンではなく、ダーレーで繋養されているため、後輩相手はサンデーサイレンス系牝馬に偏っていないといえます。
もちろん、サンデーサイレンスや、フジキセキ、マンハッタンカフェとの相性が良いですが、どちらかというと、母方がアメリカ血統のサンデーサイレンス系血統と相性が良いといえます。
他では、シアトルスズカのようなヌレイエフ系や、クロフネのようなデピュティミニスター系、ミスタープロスペクター系とも相性が良いといえます。
ダートで持ち味を発揮する馬が多く、ダートが主流のアメリカ血統との相性が、全体的に良いといえるでしょう。

母父馬系統 着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
フジキセキ 18-18-21-175/232 7.8% 15.5% 24.6% 97% 76%
ダンスインザダーク 13-15-11-163/202 6.4% 13.9% 19.3% 44% 69%
サンデーサイレンス 11-7-10-102/130 8.5% 13.8% 21.5% 149% 101%
マンハッタンカフェ 10-11-4-59/84 11.9% 25.0% 29.8% 72% 74%
シアトルスズカ 9-10-8-41/68 13.2% 27.9% 39.7% 110% 117%
クロフネ 8-7-14-55/84 9.5% 17.9% 34.5% 40% 100%
Rahy 8-7-3-20/38 21.1% 39.5% 47.4% 84% 92%
Coronado’s Quest 8-7-3-25/43 18.6% 34.9% 41.9% 118% 88%
アフリート 8-3-5-57/73 11.0% 15.1% 21.9% 235% 155%
アグネスタキオン 8-2-7-82/99 8.1% 10.1% 17.2% 57% 81%

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◆新馬戦の成績(~2021.10)

ダートでの活躍馬が多いパイロ産駒ですが、新馬戦においては芝で走っている馬も比較的多めといえます。
ただし、ダートと比較すると、ダートの方が全体的な率も高く、回収値も高いといえます。
芝の新馬戦が悪いとは言えませんが、新馬戦からダートの方が持ち味が出るといえるでしょう。

芝コース
着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
11-8-8-102/129 8.5% 14.7% 20.9% 67% 59%

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ダートコース
着度別数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
28-29-20-169/246 11.4% 23.2% 31.3% 184% 106%

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パイロ産駒馬のまとめ

芝コース

・小倉1200m◎、京都1200m○。福島1200mは2、3着で○。
・1600m以下向き。1200m○。
・5枠▲。重馬場◎。
・新馬戦はまずまず。

ダートコース

・1700mならコース問わず◎。小回り、直線坂なし、直線短いコース○。
・1000m、1700m◎。1700m以下向き。早熟種牡馬で、3歳9月までが特に狙い。
・5枠から外○。重馬場○、不良馬場は勝ち切りにくい。
・新馬戦は勝ち切りも多く、おすすめ。

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