中京競馬場の特徴とコース傾向を芝・ダートに分けて解説

中京競馬場は愛知県豊明市にあり、年4回開催される競馬場です。

G1高松宮記念やチャンピオンズCといったレースが開催されるほか、社杯といわれる冠協賛レースもたくさん行われます。(トヨタ賞中京記念、名鉄杯など)

特に名鉄杯ではG1以外でこのレースしかないオリジナルファンファーレが毎年披露され、名物レースとなっています。

中京コースの特徴

 西日本唯一の左回りコースとなっており、芝・ダートとも最後の直線に急勾配の坂があるため、非常にタフなレースが繰り広げられます。

 この競馬場全体の傾向として、スピードのある馬よりもパワーがあるタイプの馬が好成績を残す傾向にあり、先行~差し馬の成績が良くなっています。

 芝コースでは、逃げ馬の成績が全体を通して芳しくなく、差し馬や追い込み馬に展開が向くことも多くなっています。

 ダートコースでは、砂が重くなっているためにパワーが要るコースとなっています。

ダートも直線は長くなっていますが、ここでは逃げ馬や先行馬が有利な傾向にあります。

 開幕週のいい馬場状態でも、芝では逃げ馬がタフなレースの展開に巻き込まれることが多く、先行~差し馬の方に展開が向きやすくなっています。

下級条件では先行馬、上級条件では差し馬といったところが有利になっています。

【傾向まとめ】

・スピードのある馬よりもパワータイプ

・芝では差し、追込が活躍

・ダートでは逃げ、先行が有利

 

 

★芝コース★

中京コース/芝1200m

 G1高松宮記念や重賞のCBC賞が行われるコースとなっています。

向正面半ばからのスタートで、スパイラルカーブの影響で内がかぶされやすくなっています。

そのため、外枠の馬が比較的有利で、極端な内枠の馬は前に行かない限り展開が向きづらくなってしまうコースとなっています。

 上級クラスのレースでは差し馬や追い込み馬の活躍が目立ち、18年の高松宮記念を勝ったファインニードルのように中団あたりから差し切る展開が多くなっています。

 下級クラスでは逃げがバテやすく、先行馬に有利な流れになることが多いです。

 血統では、ディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、アドマイヤコジーン産駒が好成績を残しています。

特に17年、18年の高松宮記念で2着にキングカメハメハ産駒(レッツゴードンキ)が入っているので、短距離でも注目の血統です。

 騎手では川田将雅騎手、福永祐一騎手、藤岡康太騎手が好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・上級クラスは差し馬、下級クラスは先行馬狙い

・ディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、アドマイヤコジーン産駒が好成績

・特にキングカメハメハ産駒には注目

・川田将雅騎手、福永祐一騎手、藤岡康太騎手に注目

 

中京コース/芝1400m

 3歳重賞のファルコンSが行われる舞台となっています。

向正面端からのスタートで、2歳戦では先行馬が、3歳以上の条件では外の差し馬が有利になっています。

芝1200m同様スパイラルカーブの影響で、外側の馬が勢いをつけて回れることから、外から来た差し馬が勝ち切るケースが多く見られます。

またこのコースでは、多頭数になることが多いため、どのクラスでも荒れやすい傾向にあり、減量騎手や若手騎手の積極的な騎乗の影響で高配当の出やすいレースになっています。

血統では、ディープインパクト産駒、マンハッタンカフェ産駒、アドマイヤムーン産駒といった産駒が活躍しており、騎手ではM.デムーロ騎手や福永騎手、若手有望株の荻野極騎手が好走しています。

特に荻野騎手は積極的な騎乗で人気に関係なく好成績を残すので、回収率がとても高くなっている騎手です。

【傾向まとめ】

・3歳以上では外枠の差し馬が有利 多頭数になりやすいためよく荒れる

・ディープインパクト産駒、マンハッタンカフェ産駒、アドマイヤムーン産駒に注目

・M.デムーロ騎手、福永騎手、荻野極騎手に注目 

・特に荻野騎手の回収率が抜けているので、要注意

 

中京コース/芝1600m

 重賞中京記念が行われるコースとなっています。1~2コースの引き込み線からの発走で、最後の直線が急坂になっていることから、持続力のある馬が好走傾向にあります。

 このコースでは8枠の勝率が高くなっており、中京記念だけで見ても、過去5年で8枠の馬が2勝していることから、外枠の方が有利になりやすいということが言えるでしょう。

 脚質で見ると、上級クラスになるほど脚質の有利不利が少なくなり、どの脚質にもチャンスが出てくることが言えます。

下級クラスではその傾向が薄れ、先行タイプが好位から抜けることが多くなっています。

 血統で見ると、産駒は少ないですがチチカステナンゴ産駒が好成績を残しています。他にはハービンジャー産駒もこのコースで走る傾向にあります。

 騎手では福永騎手とM.デムーロ騎手、回収率の面で菱田裕二騎手が良績を残しています。

【傾向まとめ】

・8枠の有力馬に注目 下級クラスは先行有利

・チチカステナンゴ産駒、ハービンジャー産駒

・福永騎手、M.デムーロ騎手、菱田裕二騎手が好成績

 

中京コース/芝2000m

 重賞の愛知杯、金鯱賞、中日新聞杯が行われるコースとなっています。

スタンド前の直線上りからスタートするこのコースは、差し有利の展開になりやすいですが、逃げ馬、先行馬で穴人気の馬が連対することが多く、小波乱が起きやすいコースとなっています。

18年の金鯱賞で逃げた8番人気サトノノブレスが2着に粘りこみ、小波乱を起こしたことからそのことが言えるでしょう。

 枠では中枠の馬がスムーズに走りやすいようで、4~6枠の馬には印をまわす必要があります。

 血統面では、キングカメハメハ産駒、ヴィクトワールピサ産駒が好走傾向にあり、騎手では川田騎手、M.デムーロ騎手、回収率の面では松田大作騎手が好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・差し有利だが、穴人気の逃げ馬には注意が必要

・4~6枠の成績が優秀

・キングカメハメハ産駒、ヴィクトワールピサ産駒が好成績

・川田騎手、M.デムーロ騎手、松田大作騎手が好成績

 

中京コース/芝2200m

 4コーナー付近を発走し、すぐに上り坂を上るため、ペースが落ち着きやすく、中団あたりに構えられる馬に有利な展開になります。

また、上り坂を3回走ることから、パワーとスタミナも重要です。

そのことから、上がり勝負に強い、長距離向きの差し馬には注意が必要です。

 血統面では、ハーツクライ産駒、ステイゴールド産駒、ジャングルポケット産駒といった長距離に適性のある血統が好成績を残していて、武豊騎手や福永騎手、秋山真一郎騎手がこのコースでは好成績を残しています。

特に秋山騎手は下級条件などで穴馬をよく馬券に絡めるので、注目です。

【傾向まとめ】

・長距離向きの差し馬、上がり勝負に対応できる馬が優勢

・ハーツクライ産駒、ステイゴールド産駒、ジャングルポケット産駒など長距離適性のある血統が好成績

・武豊騎手、福永騎手、秋山真一郎騎手が好成績

特に穴の秋山騎手に注目

 

★ダートコース★

中京コース/ダート1200m

 向正面端からのスタートとなるコースで、逃げ、先行馬が有利になります。

特に内枠の逃げ、先行脚質には注意しておきましょう。

 今まで差しや追い込みだったタイプの馬が、このコースで急に逃げ馬に変わることがあるので、騎乗する騎手の性格なども覚えておくといいでしょう。

 また下級条件で行われることが多いので、若手騎手が積極的に乗って穴をあけることが多くあります。

 血統では、クロフネ産駒やサウスヴィグラス産駒といったダート短距離に強い産駒が好成績を残しています。

また騎手では、福永騎手と秋山騎手、中井裕二騎手がこのコースで成績を残しており、特に秋山騎手はトリッキーな騎乗をして脚質転換することもあるので、注目しておきましょう。

【傾向まとめ】

・逃げ、先行タイプが有利

・クロフネ産駒、サウスヴィグラス産駒に注目

・福永騎手、秋山騎手、中井裕二騎手に注目

・特に秋山騎手の騎乗には注意が必要

 

中京コース/ダート1400m

 重賞プロキオンSが行われます。2コーナー奥のポケット発走で、芝からのスタートとなるコースになっており、外枠が有利です。

 上級クラスのレースが多くペースが速くなりやすくなっていて、先行や差し馬の台頭が多く見られ、逃げ馬にはきつい展開になることが多くなっています。

特に前走や前々走で上がり最速をマークしていた先行馬や差し馬には注目しておきましょう。

 血統ではダート1400m戦に強いプリサイスエンド産駒やサウスヴィグラス産駒、ヴァーミリアン産駒が好成績を残しています。

また、騎手では福永騎手、M.デムーロ騎手に加え、幸英明騎手や松山弘平騎手が高い回収率を誇っているので、注目しておきましょう。

【傾向まとめ】

・芝発走の影響もあり、外枠有利

・先行~差しタイプの馬に注目

・プリサイスエンド産駒、サウスヴィグラス産駒、ヴァーミリアン産駒に注目

・福永騎手、M.デムーロ騎手、幸英明騎手、松山弘平騎手に注目

 

中京コース/ダート1800m

 G1チャンピオンズC、重賞東海Sが行われるコースとなっています。

アップダウンを何度も繰り返すコースなので、スタミナのある先行馬が有利となっていますが、上級クラスになると差しや追い込みも決まりやすくなっています。

実際、過去3年のチャンピオンズCの勝ち馬を見ると、全て中団~後方にいた馬が直線で伸びて差し切り勝ちを収めています。(15年サンビスタ、16年サウンドトゥルー、17年ゴールドドリーム)

 血統で見るとマンハッタンカフェ産駒の成績が良く、次いでゼンノロブロイ産駒が良績を残しています。

 騎手では、福永騎手と武豊騎手の勝率が高く、回収率では古川吉洋騎手と藤岡康太騎手が良績を残しています。

【傾向まとめ】

・スタミナのある先行馬が有利、上級クラスになると差し馬が勝ち切るケースも増える

・マンハッタンカフェ産駒、ゼンノロブロイ産駒に注目

・武豊騎手と福永騎手は勝率、古川吉洋騎手と藤岡康太騎手が回収率で優秀な成績

 

中京コース/ダート1900m

 ホームストレッチの上り坂手前からの発走となるコースで、3回急坂を上る必要があるので、パワーのある馬でないと厳しいコースとなっています。

そのため、パワーのある先行馬に人気が集中し、堅めに収まりやすいレースとなっています。

 1番人気と2番人気の複勝率がそれぞれ50%近くあるので、1・2番人気の馬はある程度信頼できると言っていいでしょう。

 血統では1800mでも好成績を残しているマンハッタンカフェ産駒やゴールドアリュール産駒、カネヒキリ産駒などが好走していて、騎手では菱田騎手、和田竜二騎手が好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・人気サイドで決まりやすいレース

・先行馬が有利

・マンハッタンカフェ産駒、ゴールドアリュール産駒、カネヒキリ産駒が好成績

・菱田騎手、和田竜二騎手に注目

 

中京コース/ダート2500m

 近5年実施されていないコースで、向正面をスタートし、上り坂を4回通るスタミナコースとなっています。

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