函館競馬場の特徴とコース傾向を芝・ダートに分けて解説

夏競馬の始まりを告げる北海道シリーズのオープニングを飾る競馬場となっていて、重賞函館スプリントSや函館記念などが開催されます。

寒さに強い洋芝を使っており、馬によって適性があるかどうかがハッキリする競馬場でもあるため、この適性があるかどうかが判断材料になることが多いです。

また、このコースは直線の長さが全10場の中で最も短い小回りコースとなっています。

函館コースの特徴

 函館競馬場は洋芝を敷いており、この洋芝への適性があるかどうかが予想のポイントになってきます。

また梅雨の時期と重なることもあり、重い馬場をこなすことの出来るパワータイプの馬が、芝コースでは活躍する傾向にあります。

 適性があるかどうかがハッキリするため、05~07年の函館記念を3連覇したエリモハリアーのような函館でしか走らない「リピーター」が活躍することが多い競馬場ともいえます。

 ダートコースでは、直線の短さと小回りコースであることに対応できるいわゆる「小回り適性」があるかどうかが予想のカギとなります。

 この競馬場では開催後半の芝が荒れてしまうケースが多く、開催後半になればなるほど、パワータイプの馬が活躍する傾向が強くなっていきます。

そういった点も加味しながら予想する必要があるコースとなっています。

【傾向まとめ】

・パワータイプの馬が活躍

・リピーターが活躍

・ダートでは小回り適性がある馬が好成績

 

 

★芝コース★

函館コース/芝1000m

 向正面からの発走で、2歳新馬戦でのみ実施されるコース形態となっています。

 洋芝の影響と直線の短さもあり、後方一気で追い込んでくる馬には厳しい展開になることが多く、スタートが上手かどうか、がカギを握るコースとなっています。

 このコースでは新馬戦しか行われないこともありますが、後の重賞ウィナーであるローレルゲレイロやアンブロワーズのような馬がデビューしたコースでもあるので、軽視は禁物です。

このコースで他馬を大きく離す上がりで勝利した馬は、次走も注目できるでしょう。このコースでは逃げ、先行馬が中心となります。

 血統面から見ると、ファルブラヴ産駒やサクラバクシンオー産駒が好成績を残しており、騎手では勝浦正樹騎手がよく馬券に絡みます。

【傾向まとめ】

・逃げ、先行馬中心 スタートの上手い馬を中心に

・ファルブラヴ産駒、サクラバクシンオー産駒が好成績

・勝浦正樹が良績

 

函館コース/芝1200m

向正面からスタートするコースで、重賞函館スプリントSなどが行われるコースとなっています。

洋芝の影響で時計のかかるレースが多く、また直線の短さから後方一気のレースでは分が悪い傾向にあります。

脚質では逃げ、先行馬のパワータイプが好成績を残しており、洋芝に対する明らかな馬場適性があるため、穴馬でもリピーターは押さえておく必要があります。

開幕してからしばらくは内枠が有利ですが、開催後半になると外差し有利になるので、後半は外が有利になります。

血統ではクロフネ産駒、ヨハネスブルグ産駒、ファルブラヴ産駒が好成績を残しており、クロフネ産駒は函館スプリントSではジューヌエコールやアースソニック、レンイングランドのように穴をあけているため、穴人気でも押さえが必要です。

このコースでは、岩田康誠騎手や丸山元気騎手、原田和真騎手が好成績を残しています。特に岩田騎手は上級クラス、原田騎手は下級クラスで好成績を残しているので、レースの編成なども加味して注目が必要です。

【傾向まとめ】

・逃げ、先行型のパワータイプが有利

・クロフネ産駒、ヨハネスブルグ産駒、ファルブラヴ産駒が好成績

・特にクロフネ産駒は注目

・岩田騎手、丸山騎手、原田騎手には注目

 

函館コース/芝1800m

 正面スタンド前からの発走となるコースです。1コーナーまでが短く、先行争いが激化しやすいコースとなっています。

 時計がかかってスローペースになりやすいので、持続力のあるパワータイプが有利になります。また内枠のパワーがある先行馬や、過去に函館や同じ洋芝の札幌コースで好走して経験のある馬が穴をあけやすいコースになっています。

 ここではリピーターと適性を中心に予想をするといいでしょう。

 血統では、ステイゴールド産駒、キングカメハメハ産駒、ネオユニヴァース産駒が好成績を残しています。また、回収率の高さでは、ロージズインメイ産駒にも注目しておくといいでしょう。

 このコースは、岩田騎手や池添謙一騎手、三浦皇成騎手が好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・内枠の先行馬、過去に函館や札幌で好走した馬が中心

・キングカメハメハ産駒、ステイゴールド産駒、ネオユニヴァース産駒が好成績

・ロージズインメイ産駒にも注目

・岩田騎手、池添騎手、三浦皇成騎手に注目

 

函館コース/芝2000m

 4コーナー奥のポケット地点からスタートするコースで、重賞の函館記念などが行われるコースとなっています。

 前傾ラップになりやすく逃げきりは難しいコースとなっており、パワーのある先行馬、自ら動けるパワータイプの馬が有利となっています。

 穴は内枠の先行馬、過去に函館や同じ洋芝の札幌で好走していた馬があけることが多く、リピーターがよく走るレースとなっています。

 函館記念を三連覇したエリモハリアーや、17年の函館記念で2着のタマモベストプレイ、3着のヤマカツライデンなどが過去に洋芝の競馬場や函館コースで好走していたことから、適性が重要と言えるでしょう。

 血統では、ステイゴールド産駒、キングカメハメハ産駒、ゼンノロブロイ産駒が好成績を残しています。函館記念に限ると、キングカメハメハ産駒が好成績を残しているので、注意が必要です。

 騎手ではこのコースを岩田騎手と池添騎手が得意としており、この二人の乗る馬には注目しておいた方がいいでしょう。

【傾向まとめ】

・パワータイプの先行馬有利

・過去に函館か札幌で実績のある馬は押さえで必要

・ステイゴールド、キングカメハメハ、ゼンノロブロイ産駒が好走

・岩田騎手、池添騎手が好成績

 

函館コース/芝2600m

 向正面をスタートして1周半回るコースで、すぐに3コーナー手前の上り坂になるのでスローペースになりやすくなっています。

 重い芝の長距離コースとなるので、スタミナが問われ、適性差が他のコースよりもはっきりしやすくなっています。

 「実は洋芝適性があった」というパターンの馬がよく出てくるので、荒れやすくなるコースとなっています。その結果、このコースで人気していた馬の予想以上の大敗というのも多く見られます。

 穴で注目したいのは、人気薄の「リピーター」です。前走成績なども含めた予想が必要になります。

 血統ではハーツクライ産駒やハービンジャー産駒といった長距離適性のある血統が好成績を残しています。

 このコースでは、吉田隼人騎手や岩田騎手、武豊騎手などが好成績を残しています。

【傾向まとめ】

・過去に好走歴のある馬が中心 脚質的な差はあまりない

・ハーツクライ産駒、ハービンジャー産駒が好成績

・吉田隼人騎手が好成績

・他にも岩田騎手、武豊騎手が活躍

 

★ダートコース★

函館コース/ダート1000m

 向正面の一番低いところから上りにかけて回るコースとなっていて、下級条件で多く使用されるコースとなっています。

 直線が短く、逃げ、先行馬がとても有利になるコースとなっています。特に内側は包まれやすいため、すんなり先行できる中~外枠の先行馬が有利な傾向にあります。

 このコースでは、プリサイスエンド産駒、ファスリエフ産駒、ディープスカイ産駒といったダート短距離で結果を残している産駒が優秀な成績を残しています。

 特にプリサイスエンド産駒は、先行馬であれば馬券圏内に入ることが多いので、注意しておくことが必要です。

 このコースを得意としている騎手は、三浦皇成騎手、松田大作騎手、秋山真一郎騎手が得意としていて、好成績を残しています。

また、回収率で見ると、菱田裕二騎手も高い回収率を誇ります。そのため注意が必要となってくるでしょう。

【傾向まとめ】

・中~外枠の逃げ、先行馬が中心

・プリサイスエンド産駒、ファスリエフ産駒、ディープスカイ産駒に注目

・三浦皇成騎手、松田大作騎手、秋山真一郎騎手が好成績

 

函館コース/ダート1700m

 正面スタンド前からの発走となり、先行争いの影響でハイペースになりやすくなっています。ですが、逃げ、先行馬が残ることが多く、圧倒的に有利な条件となっています。

 差し馬では、最後の直線が短くなっているので、差しきりは難しいコースとなっています。

そのため、差し馬は捲って4コーナーあたりで好位につける必要があります。

ここ最近では、差しも多くなっているため、荒れやすくなるレースが多くなっています。

 このコースでは、ゴールドアリュール産駒、マンハッタンカフェ産駒、ハーツクライ産駒が好成績を残しています。

また、騎手では、四位洋文、藤岡康太、柴山雄一騎手が良績を残しています。

【傾向まとめ】

・逃げ、先行馬が有利 差し馬は捲って4コーナー手前で好位につける必要あり

・ゴールドアリュール産駒、マンハッタンカフェ産駒、ハーツクライ産駒が好成績

・四位洋文、藤岡康太、柴山雄一騎手が好成績

 

函館コース/ダート2400m

 向正面をスタートして1周半走るコースとなっています。長距離のダートコースとなるので、スタミナが消耗しやすいコースとなっていて、タフな流れに対応できる馬が有利になります。

 また2周目の向正面から一気にペースが速くなるため、逃げ馬がつぶれることが多く見られます。そのため、好位追走できる先行馬にはチャンスが多く巡ってきます。

 血統ではサンプルが少ないですが、アルデバランⅡの産駒の回収率が高くなっています。

 このコースを得意とする騎手では、勝浦正樹騎手と岩田康誠騎手の成績が良く、狙い目となっています。

【傾向まとめ】

・スタミナのある先行馬

・アルデバランⅡ産駒が好成績

・岩田康誠騎手、勝浦正樹騎手が好成績を残しているコース

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